「久しぶりにヘッドスパでリラックスしたいけど、妊娠中にしても大丈夫かな?」
「妊娠中のヘッドスパが、お腹の赤ちゃんに悪い影響が出ないか心配…」
「ヘアカラーやパーマも、妊娠中にしてもいいか気になるな」
妊婦さんのなかで、このような悩みを抱えていませんか?
結論から言うと、妊娠中のヘッドスパはあまりおすすめできません。
「命に関わるから絶対NG!」と言うほどではないですが、いくつかの不安要素があります。
この記事では、妊娠中のヘッドスパがおすすめできない理由や、ヘアカラーなどの場合についても解説していきます。
妊婦さんでヘッドスパを受けようか悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
妊娠中のヘッドスパがおすすめできない3つの理由
冒頭でもお話ししたように、妊娠中のヘッドスパはあまり良いとは言えません。
それには主に3つの理由があります。
- 頭皮マッサージが体に負担をかけるから
- 長時間の仰向けは具合が悪くなりやすいから
- 使用するアロマに通経作用があるかもしれないから
ひとつずつ、理由を解説していきます。
理由①:頭皮マッサージが体に負担をかけるから
1つ目の理由は、ヘッドスパの頭皮マッサージが、妊娠中の体に負担をかける可能性があるからです。
ヘッドスパは施術中に、頭皮マッサージを行ないます。
体調が変わりやすい妊娠中に、頭の筋肉やツボを刺激すると、母体に負担がかかって体調を崩してしまうかもしれません。
また、肩と首の間には「肩井(けんせい)」というツボがあります。
肩井は子宮を収縮しやすくする作用があり、本来は難産の時に赤ちゃんが出やすくするために押すものです。
もし万が一、ヘッドスパの施術中に肩井を刺激してしまったら、早産・流産になる恐れがあります。
理由②:長時間の仰向けは具合が悪くなりやすいから
お店にもよりますが、ヘッドスパは基本的に仰向けになって行なわれます。
ですが、妊婦さんが仰向けの姿勢をとると「仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群」が発症して、具合が悪くなりやすいです。
仰臥位低血圧症候群とは、妊娠中期から仰向けになった際、大きくなった子宮が下大静脈を圧迫し、心臓に戻る血液量が少なくなることで起こる不調のことです。
主に次のような不調が発生します。
- 脈が速くなる
- 気持ち悪くなる
- 顔色が悪くなる
- 冷や汗をかく
- 意識を失う
意識を失うほどの重症になると、母体の血液量や酸素供給量が減ってしまい、赤ちゃんに届ける酸素量も少なくなってしまいます。
必ずしも、妊婦さん全員に起こるわけではありませんが、ヘッドスパの仰向けは危険な可能性があります。
理由③:使用するアロマに通経作用があるかもしれないから
美容院や施術メニューによっては、アロマオイルを使ってヘッドスパを行う場合があります。
しかし、妊娠中は嗅覚が敏感になっているため、アロマの香りで気分が悪くなる可能性があります。
また「通経作用」という言葉をご存知ですか?
月経を促す作用のことで、妊娠中、特に妊娠初期に通経作用があるアロマを使用すると、流産につながる恐れがあります。
通経作用があるアロマは、ご覧の通りです。
- ラベンダー
- カモミール
- ジャスミン
- ローズマリー
- ペパーミント
- セージ
- フェンネル
- ゼラニウム
今のところアロマの使用で妊婦さんに大きな影響が出た、という事例は発表されていません。
ですが、嗅覚が敏感になっている点も考慮すると、アロマを使用したヘッドスパは控えた方が良いでしょう。
以上3点が、妊娠中のヘッドスパをおすすめできない理由です。
ですが、上記で説明したリスクが必ずしも起こるわけではありません。
また対処法によっては、起こりうるリスクを減らすことができます。
なので、どうしてもヘッドスパを受けたい!という妊婦さんは、次のポイントを心がけてください。
- 担当医師にヘッドスパを受けても良いか相談する
- 予約時に妊婦であることを伝える
- 長時間のメニューは選ばない
- 枕を高くしてもらう
- アロマや香料が入ったケア剤の使用は止めてもらう
- 具合が悪くなったらすぐにスタッフに伝える
- 決して無理はしない
少しでも不安があれば無理はせず、次回に持ち越しましょう。
【妊娠中ではなくても】ヘッドスパをおすすめしない人の5つの特徴
妊婦さんではなくても、次の特徴に該当する場合は、ヘッドスパの施術はおすすめできません。
- 飲酒した人
- 骨粗しょう症、もしくは高齢の人
- 風邪を引いている人
- 手術や怪我をしたばかりの人
- 食事して間もない人
特に①のお酒を飲んだ方のヘッドスパは、非常に危険です。
ヘッドスパは血行促進の効果があるので、アルコールが全身に回って酔いが悪化してしまいます。
また大量のお酒を飲むと高血圧になり、その状態でヘッドスパを受ければ、さらに血圧は上昇します。
そうした高血圧の状態が続くと、動脈が硬くなり、脳出血や心筋梗塞などの病気を引き起こすので、とても危険です。
なので、お酒を飲んだ状態でヘッドスパを受けるのは絶対にやめましょう。
ヘッドスパを受けた後の飲酒も、同じく危険性があります。
その他のヘッドスパをおすすめしない人の特徴については、こちらの記事をご覧ください。
【ヘッドスパだけじゃない】妊娠中のヘアカラーやパーマも要注意
ヘッドスパの他にも、妊娠中のヘアカラーやパーマについても気になりますよね。
結論から言うと、こちらも絶対NGではありませんが、注意する点がいくつかあります。
- 薬剤で頭皮がかぶれる可能性がある
- 薬剤の匂いで気分が悪くなる場合がある
- 施術時間が長いから負担がかかりやすい
順に解説していきましょう。
注意点①:薬剤で頭皮がかぶれる可能性がある
妊娠中は嗅覚だけでなく、肌や頭皮も敏感になっています。
なので、ヘアカラーなどで使用した薬剤で、頭皮がかぶれてしまう恐れがあります。
以前よりも、肌にかゆみや炎症が起きやすくなったという方は、ヘアカラーなどの施術はお休みすることをおすすめします。
注意点②:薬剤の匂いで気分が悪くなる場合がある
こちらは、先ほどヘッドスパで説明したアロマの理由と同様です。
ヘアカラーやパーマの薬剤は、匂いがツンとする種類が多いですよね。
嗅覚が鋭くなっている妊婦さんによっては、気分が悪くなってしまうかもしれません。
つわりが酷い妊婦さんは、避けた方が良いでしょう。
注意点③:施術時間が長いから負担がかかりやすい
基本的にヘアカラーやパーマの施術には、1〜2時間ほど要します。
ずっと動かずに、長時間同じ体勢でいるのは、妊娠中の体に負担がかかりやすいです。
また、お腹の張りやむくみが強いときに、ずっと座り体勢でいるのは避けるべきだと言われています。
妊娠中にヘッドスパ以外でリフレッシュできる5つの方法
ここまで、妊娠中のヘッドスパをおすすめしない理由等を解説してきました。
しかし、記事をご覧になっている妊婦さんで「ヘッドスパで気分をリフレッシュしようと思ったのに…」と、落胆されている方もいると思います。
なので、ここからはヘッドスパ以外でも出来る、妊娠中のリフレッシュ方法を紹介していきます。
方法①:散歩をする
適度に体を動かすのはストレス発散になり、幸せホルモンの「セロトニン」も多く分泌されます。
近所をのんびりと散歩をするだけで、良い気分転換になるのでおすすめです。
帰宅したら、しっかりと水分補給することを忘れないでくださいね。
方法②:お風呂に入る
ぬるめのお風呂に浸かると、体の疲れがとれてリラックスできます。
好きな音楽をかけながら入っても、気分が爽快になって良いですね。
お湯の温度は38〜40℃くらいで、10分程度の入浴が良いと言われています。
方法③:お昼寝する
起きていると出産や産後のことを色々考えて、不安になってしまうことがあります。
そんなときは体を温かくして、思いっきり昼寝をしましょう。
短い時間でも睡眠をとると、落ち込んでいた心が回復します。
方法④:家族や友人とおしゃべりする
家族や友人など、親しい人とおしゃべりすると、気分転換や心の整理につながります。
おしゃべりのお供に、美味しいお茶やお菓子を用意するのも楽しいですよ。
方法⑤:自分が好きなことをする
映画鑑賞やゲーム、裁縫など自分が好きなことに打ち込みましょう。
好きなことに没頭する時間は、一番のリフレッシュ方法です。
無理はしない程度で、思いっきり楽しみましょう。
まとめ|妊娠中のヘッドスパは注意が必要!
いかがでしたか?
最後にもう一度、妊娠中のヘッドスパがおすすめできない理由をおさらいしましょう。
- 頭皮マッサージが体に負担をかけるから
- 長時間の仰向けは具合が悪くなるから
- 使用するアロマに通経作用があるかもしれないから
このように、妊娠中のヘッドスパはいくつかのリスクがあります。
もしまだ迷われている場合は、リスクと自身の体調、お医者様のご意見を考慮して、ヘッドスパを受けるか否か決めてくださいね。
当店も、安定期に入り健康状態が良好であればお受け頂けますが、気になる点がありましたら、お気軽にご相談ください。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。